子どもの成長は、技の数では測れない


「オーリーはできるようになりましたか?」

「次はどんな技を練習していますか?」

親御さんから、こんな質問をいただくことがあります。

もちろん、技ができるようになることは嬉しいことです。

子どもたちも、新しい技が成功した瞬間は本当にいい笑顔を見せてくれます。

でも、長く子どもたちと向き合っていると、私はそれ以上に嬉しい瞬間があります。


「もう一回やる」が増えた日

前までは、一度失敗すると諦めていた子がいました。

でもある日、

転んでも何も言わずにボードを拾い、

もう一度挑戦しました。

技はできませんでした。

それでも私は、

「大きく成長したな。」

と感じました。

成長とは、

成功した瞬間だけではないからです。


友達を応援できるようになった


最初は自分のことで精一杯だった子が、

友達の成功を見て、

「すごい!」

と拍手を送るようになりました。

スケートボードは一人で滑る時間も多いスポーツですが、

仲間がいるからこそ味わえる喜びがあります。

自分だけではなく、

誰かの成功を一緒に喜べること。

それも素敵な成長です。


「できない」が怖くなくなった


子どもたちは、

最初から失敗に強いわけではありません。

転ぶのが怖い。

失敗するのが恥ずかしい。

そんな気持ちは誰にでもあります。

でも、

少しずつ挑戦を重ねるうちに、

「できなくても大丈夫。」

そう思えるようになります。

この変化は、

技が一つ増えることと同じくらい、大きな成長です。


比べるのは、昨日の自分


スケートボードには、

いろいろなペースがあります。

早く上達する子もいれば、

ゆっくり時間をかけて成長する子もいます。

だから私たちは、

他の子と比べるのではなく、

「昨日の自分より一歩前に進めたか。」

そこを大切にしています。

その積み重ねが、

やがて大きな自信につながっていくからです。


親御さんへ


もしお子さんが、

まだ思うように技ができていなくても、

少しだけ違うところも見てみてください。

以前より笑顔が増えた。

自分から「行きたい」と言うようになった。

転んでもすぐ立ち上がるようになった。

そんな変化も、

立派な成長です。


最後に


スケートボードは、

技を覚えるスポーツです。

でも、

それだけではありません。

挑戦すること。

失敗しても前を向くこと。

仲間を応援すること。

昨日の自分を少しだけ超えること。

そうした経験を積み重ねながら、

子どもたちは少しずつ成長していきます。

だから私は、

「今日は何の技ができた?」

という言葉と同じくらい、

「今日はどんな挑戦をした?」

という問いを大切にしています。

技の数では測れない成長がある。

それが、私がスケートボードを通して子どもたちに伝えたい、一番大切なことです。