オーリーって、なんで「オーリー」っていうの?
スケートボードの代表的なトリックに隠された物語
スケートボードをやっている人なら、
「オーリー」
という言葉を一度は聞いたことがあると思います。
ジャンプする。
板と一緒に空中へ飛ぶ。
スケートボードの基本中の基本とも言えるトリックです。
でも、ふと考えてみると、
「なんでオーリーっていうんだろう?」
と思いませんか?
実は、この「オーリー」という名前には、スケートボードの歴史が詰まっています。
オーリーは、最初から「オーリー」だったわけではない
現在のオーリーにつながる動きが生まれたのは、1970年代。
当時のスケートボードでは、今のように「板と一緒に空中へ飛ぶ」という動きは、まだ一般的ではありませんでした。
そんな中で、アメリカ・フロリダのスケーター、
アラン・ゲルファンド
が、ランプの上である動きを生み出します。
滑りながら、
前足を上げ、
後ろ足でテールを踏み、
板と一緒に空中へ飛び上がる。
今では当たり前に見える動きですが、
当時としては画期的でした。
「Ollie」の名前が広まった理由
アラン・ゲルファンドは、
友人たちから「Ollie」と呼ばれていたそうです。
そこから、この新しい空中技が、
「Ollie」
と呼ばれるようになっていきました。
つまり、
「オーリー」という言葉は、
最初から技の名前として考えられたものではありません。
一人のスケーターのニックネームが、
そのまま世界的なトリックの名前になったのです。
これって、かなり面白いですよね。
たった一人の「やってみた」が、世界中に広がった
ここがスケートボードの面白いところです。
誰かが、
「こんなことできないかな?」
と考える。
やってみる。
失敗する。
またやってみる。
そして、
新しい動きが生まれる。
その動きを誰かが見て、
真似をする。
さらに別の誰かが進化させる。
そうやって、一つの技が世界中へ広がっていきます。
オーリーも、まさにその一つです。
オーリーがスケートボードを変えた
オーリーが登場したことで、
スケートボードの可能性は一気に広がりました。
それまで地面を滑ることが中心だったスケートボードが、
「空中へ飛ぶ」
ことができるようになった。
すると、
階段を飛び越える。
段差を飛び越える。
障害物を越える。
レールに乗る。
グラインドする。
そして、さまざまなフリップ系のトリックへ。
今のストリートスケートボードにつながる多くの技術が、オーリーを土台として発展していきました。
言ってみれば、
オーリーはスケートボードの世界を立体的にした技
なのかもしれません。
子どもたちがオーリーに夢中になる理由
スクールでも、
「オーリーがしたい!」
という子はたくさんいます。
最初は、
「ジャンプするだけでしょ?」
と思うかもしれません。
でも、実際にやってみると全然簡単ではありません。
タイミング。
バランス。
足の動き。
身体の使い方。
そして何より、
何度も失敗すること。
「なんでできないんだろう?」
と考えながら、
少しずつ身体の使い方を覚えていく。
だからこそ、
初めて板と一緒に空中へ浮いた瞬間は、本当に嬉しい。
「できた!」の裏側には、たくさんの失敗がある
オーリーが一回できるようになるまでに、
何十回、
何百回、
挑戦する子もいます。
その間には、
「もう無理!」
と思う瞬間もある。
でも、
「もう一回やってみよう」
と続ける。
そしてある日、
ふっと板が浮く。
その瞬間、
「できた!」
という笑顔が生まれます。
これは、10月から改めて始めたカルチャーの話ですが、
実は9月まで書いてきたことともつながっています。
スケートボードは、技を通して「続けること」を教えてくれる。
オーリーという一つの技にも、
そんな物語があります。
技の名前を知ると、スケートボードがもっと面白くなる
スケートボードには、
オーリーだけではなく、
キックフリップ。
ヒールフリップ。
50-50。
ボードスライド。
グラインド。
たくさんの技があります。
そして、それぞれに名前があります。
その名前を知っていくと、
今までただの「技」だったものが、
少し違って見えてきます。
そこには、
誰かが考えたアイデアがあり、
誰かが生み出した動きがあり、
誰かが受け継いできた歴史があります。
つまり、
トリック一つひとつにも、スケートボードの歴史がある。
今日の「オーリー」も、未来につながっている
1970年代に、
一人のスケーターが生み出した動き。
それが世界中に広がり、
今では子どもたちが当たり前のように練習しています。
そして今日も、
どこかのスケートパークで、
「オーリーができるようになりたい!」
と練習している子がいる。
そう考えると、
一つの技の中に、
何十年もの時間が流れているように感じます。
そして、その子がオーリーを覚えたあと、
また新しい技に挑戦する。
もしかしたら、その先で、
今まで誰もやったことのない動きを生み出すかもしれない。
そうやってスケートボードの歴史は、
今も続いています。
スケートボードは「技」だけじゃない
オーリーは、
ただジャンプする技ではありません。
そこには、
「こんなことをやってみたい」
という人間の好奇心があります。
できない。
だから考える。
考えて試す。
失敗する。
また試す。
そして、できるようになる。
その繰り返しです。
だから僕たちは、
子どもたちに技を教えるときも、
ただ形を覚えてもらうだけではなく、
「自分でやってみる楽しさ」
を感じてもらいたいと思っています。
次にオーリーをするとき、少しだけ思い出してほしい
もし次にスケートボードに乗ることがあったら、
オーリーをするときに、
ほんの少しだけ思い出してみてください。
この技は、
何十年も前に、
一人のスケーターの「やってみた」から始まった。
そして今、
自分もその技を練習している。
そう考えると、
いつものオーリーが少しだけ特別に感じるかもしれません。
スケートボードの面白さは、
技ができることだけではありません。
その一つの技の向こう側に、歴史がある。
そして、その歴史は、
今日スケートボードを始める子どもたちによって、
これからも続いていきます。